2024/12/31
アウロラの暁、アリアドネの冠
今年の最後に、青い花冠、オディールとペルセポネの花冠につづく、赤の花冠について記しておきたかった。
この花冠をつくっていただいたのは2022年の6月の新月のことと、記録にはある。
なぜそれを自分に迎えたいか、そう思った理由を自分以外の人間に理解してもらえるような説明は、たぶんむつかしい。
ペルセポネの花冠を頭上に載せてから、わたしのなかでその女神への親愛が深まり(そしてある種のイニシエーションとともに彼女のエネルギーを感じられるようになり)、目に見えるかたちで彼女をより身近に感じたくてペルセポネの肖像が象られたコインをお迎えした。
そのコインの裏側に、タロットカードの“戦車”を感じさせるものが彫られていたけれど、それがなにをあらわしているのか、そのときにはわからなかった。
でもあるとき、それが女神アウロラを象られたものであるのだと理解した。
そのことは以前にも記しているので割愛するとして、コインの表裏を完成させるために、ペルセポネの黒に対応するアウロラの暁の花冠を迎えたい、と感じたままに、それをかたちにすることにした。
夜と朝。
表と裏。
陰陽をなす、ふたつの花冠を戴くことで溶けあい、統合されるもの。
あれはもう2年以上まえのことなのに、わたしのなかでこの花冠の物語はまだ終わっていないように感じていたのだけど、今年の最後の日になって突然、この赤の花冠はアウロラの暁でありながら、アリアドネの冠でもあったということに気づいた。
オディールの花冠のなかにペルセポネがいたように、アウロラの花冠のなかにアリアドネがいたこと、気づくのにここまで時間がかかっていたのは、わたしにまだその準備ができていなかったから。
なぜだかわからないけれどアウロラの花冠のことを想うとき、薔薇の花をみっつときたので(それから“薔薇星雲”の薔薇と赤、アンドロメダ、ルビーとブルームーンストーンというようなキイワードをあげていたみたい。ほかにもいろいろ意味があったのだと思うけれど、自分の手もとに記録されていないことは忘れてしまった。そして、それでいい)、それを考慮して編んでいただくようにお願いした。
“みっつの薔薇”は数年を経て、いま現在のわたし自身のここ最近つづいているキイワードのひとつで、今月、自分の“ポータル”に桜色の薔薇と白鳥色の薔薇をそれぞれみっつずつ捧げたのだけど、それがこの花冠からつづいていた流れであったことには気づかなかった。
アウロラの暁と、アリアドネの愛の色をした薔薇。
いつにも増して自分にしかわからないような文章かもしれなくて、でも、今年の最後の日にこれを綴るのは大切で重要なことだった。
教えてくれてありがとう。受けとれて嬉しかった。
この冬はそういうことの連続だから、このまま流れに身をまかせてみる。