2024/12/27

沫雪の耳飾り








 失くしたと思っていた沫雪の耳飾りが思いがけずに返ってきた。


 とても意味のあること。


 発見してくれたかたが、「もう耳飾りが姿を消さないように」とちいさなガラスドームのなかに入れて保管しておいてくださり、星の王子さまや美女と野獣の野獣が薔薇を納めていたそれを連想した。


 そしてそのお部屋のアンティークのキャビネットの硝子扉のむこうには『The Little Prince』の古書が飾られていて、こんなふうにまたひとつ、“物語”の扉のさきの風景が日常のなかにあらわれる。