2024/01/25
ペルセポネのコインの裏側
昨日、ペルセポネのことが心に降りてきてそれを言葉にしたけれど、「ペルセポネといえば」とその連想のつづきのようにアウロラのことが浮かんできた。
アウロラはオーロラやエーオースとも呼ばれる暁の女神。
もう数年まえに遡る話だけれども、女神ペルセポネの肖像が刻まれたコインに惹かれてお迎えしたことがある。
ペルセポネが「表」であるなら、その「裏」に描かれているのがなんなのか、そのときのわたしにはわからず、そしてそれを解き明かそうという気持ちもなかった。
ただそこに描かれたものの印象をタロットカードの「戦車」のようだと感じたことは覚えている。
時が過ぎて、2022年の4月だったと記憶しているけれど、女神アウロラのことを知ったとき(ここでいう“知る”とは、神話の伝承を知る、彼女にまつわるエピソードを知る、というよりも、彼女のエネルギーを受けとるという意味での“知る”)、4つの方角、4つの風、4人の息子、4頭の馬、というメッセージがきて、馬車にのって夜から朝へ暁を渡る彼女のヴィジョンが視えた。
彼女を牽引するその馬たちは彼女の息子たちが変じた姿で、その“4”は東西南北の方角を示し、かれらはそれぞれその方角を守護しているとのことだった。
4頭の馬を率いて疾走する女神、と思ったとき、わたしは過去に迎えたペルセポネのコインの裏側に刻まれていた肖像を想いだした。
あれは女神アウロラだったのだ、と。
それを理解したとき、言葉にできない気持ちで胸がいっぱいになった。――「ずっと、そこにいてくれたのね」
ペルセポネは冬から春へ、死の眠りから目覚めへとわたしたちを誘ってくれる女神。だからわたしたちが魂の闇夜にいるとき、その人生のボイドタイムとでもいうべきものに寄り添ってくれるかた(彼女は“ボイドの女神”と呼ばれることもある。ボイドの女神は彼女をふくめて、わたしたちの“夜”の傍らにいてくれる)
アウロラは夜に朝の太陽を出現させる女神であり、また彼女は“夜”のなかに美しい極光を魅せ、闇夜のなかにある輝きを教えてくれるかたでもある。
どちらも“狭間”の女神。冬と春の、夜と朝の、それはつまり陰と陽の。
ペルセポネとアウロラがおなじコインの表裏であったことに、とても深い意味を感じている。
そのコインが手もとにきてくれたことをふくめて。
それはずっとわたしの“お守り”となっているもののひとつ。