いくつもの“扉”の可能性を感じさせてくれる部屋で、ちいさきかたがたに捧げるための、ちいさな杯をお迎えしました。
精霊や妖精や、息吹のなかに存在する尊いもののための、土の器。
杯には雪の結晶、蝶、月と星々、そして龍が描かれていて、これはわたしのもとに、と目があった瞬間にわかった。
しかしあらためて見ると、雪の結晶だと感じたものは矢車菊の花だったようで、どうして見間違えたのか不思議だけれども、雪の結晶であっても矢車菊の花であっても、自分との“つながり”が深いことに変わりなく、そのときそのふたつを“おなじもの”だと思ったことに意味があるのだろうと。
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後日談として。
諏訪で凍った湖のなかに見た紋様を「氷の花」のようだ、と感じたのだけれども、その花のようでもあるなと思いつつ。