松村真依子 巡回個展『魔法の生活』 at 草舟あんとす号
この展示に宛てられた手紙のような“今日のマグカップを決める。体が求めるスープを作る。鳥の声を聴く。魔法は、生活のそばに。”という言葉に惹かれ、うかがうのを楽しみにしていました。
「スープはそのひとそのもの」とお話してくださったこと、世界の楽譜のなかに“音符”としてあらわれる雨や綿毛、鳥の声。
「この星の音楽に耳を澄ませる」――耳には聴こえない、心で聴く鳥の、蝶の、羽ばたきの音。
“黄色の蝶はとても儚い”と、以前に『暗喩』という展示のなかで記されていたことを覚えていて、その色の蝶がたんぽぽの綿毛のなかにいるのを目にしたとき、「また逢えたね」という気持ちに。
松村真依子さんが挿画された若松英輔さんの『いのちの秘儀』と、幾枚かの絵葉書を草舟あんとす号さんから。
センス・オブ・ワンダー、河合隼雄、万葉集、妖精、と頁をすこし繰っただけでも心弾むキイワードが目に飛び込んでくる。
ゆっくりと読みたいと思います。
本のなかに見つけた蝶。