FONS――泉
光の色であり、黄金の色。
金色の泉。
その場所へむかう途中、ふと思いたって立ち寄ったお寺。
丁寧に整えられた境内の空気は柔らかく、生命力を感じる松の樹のやさしさに惹かれてしばらくその葉陰に佇み、見つめていた。
変わった屋根のかたち。歴史のあるそのお寺は、泉とも結びつきの深いところ。
余談だけど帰り道にやっぱりなんとなく思いついて八幡さまの神社にお寄りしたら、神社の関係者のおばあさんに七五三の千歳飴をいただいた。
「11月ももうすぐ終わるし、まだ余分にあるから持っていきなさい。健康長寿の飴だよ」と。
千歳飴なんて子どものとき以来で嬉しい。
大切に両手で抱えて帰路に着いた。