Hiromi Takeda個展『Blooming Specimen』at 草舟あんとす号
その植物標本の頁を開くと花も鮮やかにひらき、閉じれば花も密やかにとじる。
書物を繰る誰かの指先によって目覚め、そして眠る植物たち。
それを見つめながら、鍵を手にした者だけが来訪できる“秘密の花園”を想いだす。
草舟あんとす号という「本屋さん」で開催される展示という意味を、とても大事に大切にされている展示だと感じ、書物とポップアップの融合としての動く植物標本、舞台となるあんとす号があるholy gardenの模型などその精緻さ、美意識はもちろんなのだけど、愛にあふれていてすごく感激した。
最終日の夜になるまえの夕闇の、1週間ひらいていた“秘密の花園”の鍵がふたたび閉じてしまうまえに間に合ってよかった。
その“花園”の最後の訪問者として、夜の庭をあとにした。