2025/01/20

下弦の月を迎えるまえに









 真昼の月が宵の月に変じる一瞬のあわいに浮かぶ銀色が、とてもきれいだった日。





 深紅のセーターを着て、紅薔薇の耳飾りをして、しらゆきべにばらのべにばら気分でお出かけしたら、うかがったコトリ花店で冬の王女といった趣きの、ちいさな赤い薔薇と目があった日。





 草舟あんとす号の本棚に見つけた『夢語り 夢解きの中世』の目次に触れただけで「これは」と思い、お迎えしたこと。


 やはり以前におなじ書架から『古代人と夢』をいただいてきていて、読む時機を待つ眠りに就いていたのだけど、この書物の目覚めのタイミングを迎えたのだなと感じた日。





 双子の星で、ふたつの水晶に棲む、ふたりの眼差しが交差する地点から生まれるものの狭間の時間を過ごした日。





 満月の数日まえの日のことを、下弦の月を迎えるまえに振り返る。





2025/01/04

宿り木の樹の下で











 元日、初詣から帰る道すがら森を散歩して、いつもは通らない道を歩きながらふと頭上を仰いだとき、葉を落とした樹々の高いところに巨大な球状の塊がたくさん確認できることを発見して、「え?」と停止してしまった。


 「ヤドリギ?」と思いつつ半信半疑だったけれど、どうやらほんとうにヤドリギだった。


 自然のなかのヤドリギをはじめて目にした。


 しかもこんなに身近な森で。





 視線の角度を変えれば見える景色が違う、というのをわかりやすく体験して、「ヤドリギの樹の下で」というのは物語のなかの風景だと思っていたけど、現実にその樹の下に佇んでそれを見あげるのは、なかなか感慨深いことだった。


 ヤドリギは「宿り木」という表記で書くのも好き。


 この樹の実を好物としているヒレンジャクという鳥もやってくるとのことで、いつか逢えるかもしれない。


 子どものころからすぐそばにある場所なのに、いつも神秘にあふれている。








薔薇








 冬至の浄めのための祈りとしてお部屋に飾った一輪の薔薇が、花びらを綻ばせながら大晦日、新年、そしてこの三が日をも浄め、祝ってくれていて、「ありがとう」と話しかけている。