2023/11/18

輪のむこう側



 「竜宮という場所は、外界と時間の流れが異なるところですよね。浦島太郎は竜宮城で過ごしたあと地上に還ったとき、故郷はもう自分の知らない土地となっていて、自身が時間という枠組みから外れた場所にいたことを知った。“聖域”の内側は時間の干渉を受けないところがある。そして“ここ”もそのようなところだな、と感じることがあるんです。ここに来るといつも時間を忘れてしまう。“外”に出たとき、また“時間”という“現実”のなかに戻ってゆく、というふうに。」